Field experiences

国内プロセス・セーフティー・アセスメント業務

プロジェクトライフサイクル
プロセス・セーフティー管理 概念図
プロセス・セーフティー手順
Client: 
国内エンジニアリング会社
Country: 
日本
Year: 
2014年10月~2015年9月

弊社は創立以来、国内外の石油・ガス開発プラントにかかる建設計画、設計、運転等のエンジニアリング、コンサルテーション業務において、常にプラントの安定操業に不可欠な設備の安全・環境保護などを含む操業の完全性(Operations Integrity)を目指してきました。そして、近年の国際的な石油・ガス開発業界が大きなテーマとしている生産プラントの安全性の確保を目的とした“プロセス・セーフティー(Process Safety)”の手法、管理体系(Process safety Management: PSM)が検討され既に20余年が経過しました。

 

このような国際的な業界の動きの中、国内の石油・ガス開発におけるHSE(健康・安全・環境対策)管理活動のひとつとして“プロセス・セーフティー”の導入が検討され、その国内初の事案として石油・ガス開発会社により天然ガス生産プラントの増設プロジェクトが実施されました。

弊社は顧客である主プラント建設請負企業の下で、プロセス・セーフティー・スタディ業務を実施し、その結果はプラントの設計、設備機器の発注、建設、試運転計画に反映され、さらに建設終了後のプラントの運転、設備の保守管理計画等に反映されます。

 

本プロジェクトにて実施した生産設備の運転にかかるプロセス・セーフティー・スタディは以下の通りです。

1. 潜在的なガス・油の漏洩、流出、火災、爆発等のリスクの特定と評価

・Hazard Identification Study (HAZID)

2. リスクの回避・軽減対策の検討

・安全対策上の重要機器・システム(Safety Critical Element: SCE)の特定

・生産プロセス設備、制御・安全システムの安全性評価(Hazardous Operability Study: HAZOP)

・安全対策機器・システムの信頼性(Safety Integrity Level: SIL)評価

・災害想定(火災・爆発)評価(Consequence Analysis):災害シミュレーション

・潜在危険性、リスク、予防・軽減対策の総合評価(Bow-tie Analysis)

・安全対策の妥当性(As-Low-As Reasonably Practicable: ALARP)評価

3. リスク登録およびフォローアップ(設備設計、機器調達、建設、検査、試運転、運転管理に至る)

4. セーフティーケース(Safety Case)の作成:プラント操業の安全性の確認、証明

 

国内の石油・天然ガス生産設備の建設プロジェクトにおいて、これらの体系立ったプロセス・セーフティー・スタディの実施例はなく、石油・ガス開発会社、受注したプラント建設企業にとっても初めてのものです。

本プロジェクトは中東産油国等における長年にわたる弊社の石油・ガス開発プロジェクトのエンジニアリング・コンサルテーションの実績を国内の天然ガス生産設備プロジェクトに適用した一例です。

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