探鉱から廃坑までのフローと、各ステージにおけるJOEの実績例についてご紹介いたします。
十分な石油・天然ガス資源がない日本では、他の国や地域で開発予定または開発中の油ガス田において、鉱区を取得して生産された原油を分与してもらいます。鉱区を取得するにあたっては、事前に対象となる地域を評価し、石油・天然ガスがその地域に存在するかを判断する必要があるため、その判断を行うに足る評価を行います。
探鉱の段階では、石油・天然ガスの発見と埋蔵量評価を目的として鉱区を取得したエリアで実際に掘削するのに有望な場所を特定し、試掘を行います。そのために地震探査や検層などの技術を用いて得た膨大なデータを解析します。試掘などを通じて得られた地下の情報をもとに、経済的に開発可能な領域かどうか評価します。
油ガス層評価に基づき経済的に商業生産可能と判断された際には、地下に賦存する原油・天然ガスを採取する生産井を掘削します。そのほか実際の操業生産に向け、陸上や海上で必要となる構造物、原油・天然ガスの生産処理施設、貯蔵施設、出荷施設などの設計・建設、パイプライン敷設、圧入井の掘削などを行います。
完成した生産処理設備の試運転を経て、生産計画に基づいて油・ガスを生産すると共に、究極回収量を増大させるために新規坑井を掘削したり、石油増進回収法(Improved Oil Recovery、Enhanced Oil Recovery)などの手法を用いたりして回収率の向上を目指します。
商業的な生産が限界となり廃坑する必要が生じた際には、各国の規制等に従いつつ環境に配慮した適切な方法によって廃坑処理を行います。
■ 鉱区取得関連の実績例
鉱区取得に向けて東南アジア・オセアニア・中南米・地中海地区にて鉱区評価を行いました。
■ 探鉱の実績例
北海・中東・東南アジア・南米地区にて埋蔵量評価などを行いました。この際、取得できたデータを最大限活用して油ガス層シミュレーションを行い、決定論的手法だけでなく確率論的手法も適用しています。
■ 開発・生産の実績例
売却中だった全搭載型プラットフォームを購入・改造し、中古タンカーを浮遊式貯油・出荷施設(Floating Storage and Offloading Unit: FSOU)に改造して生産原油をパイプラインで出荷する一連のプロジェクトに関わりました。
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